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【日経平均6万円割れはある?】2週連続急落、FOMC・日銀会合・半導体決算で来週の株価を3シナリオ分析【2026年10月】

【日経平均6万円割れはある?】2週連続急落、FOMC・日銀会合・半導体決算で来週の株価を3シナリオ分析【2026年10月】

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この記事のポイント

  • 結論:6万円割れは「あり得るが、条件がそろったとき」。10/23の終値62,693円から6万円まではあと4.3%(2,693円)。筆者の中心は中立シナリオの6万1,000〜6万5,000円。
  • 23日は一時61,462円まで下げたが、終値までに1,231円戻した。押し目買いは確認できた一方、TOPIX(−0.79%)が日経平均(−0.34%)より大きく下げ、売りは市場全体に広がりつつある。
  • 来週は28日アドバンテスト決算、29日未明FOMC、30日日銀会合・キオクシア決算と材料が集中。強気6.5万〜6.7万円/中立6.1万〜6.5万円/弱気5.8万〜6万円未満(確率は付けない)。
  • 6万円という数字より、米金利・ドル円・半導体の業績見通しの3つが同時に悪化するかが重要。長期投資家は積立を続け、個別株は結果を確かめてから分けて買う。

10月23日の日経平均は214円安の62,693円で、2日続けて7月30日以来の安値を付けました。週間では2,631円(4.0%)の下落です。6万円まではあと2,693円(4.3%)。すでに1週間で4%下げた指数が、来週さらに4.3%下げることはあり得るのか。FOMC・日銀会合・半導体決算が集中する10月26〜30日の相場を、「6万円割れを予言する」のではなく、6万円割れに至る条件から検証します。

  • 日経平均(10/23終値)62,693.16円−214.68円(−0.34%)
  • 6万円まで−4.30%あと−2,693円
  • 週間騰落−4.02%−2,631円(2週連続の下落)
  • 日中安値からの戻り+1,231円安値61,462円(9:10)→終値

1日経平均はなぜ2週連続で急落したのか?

10月23日終値は62,693円、AI関連株への売りが継続

23日の東京市場は、前日の米国市場でハイテク株が売られた流れを引き継ぎました。寄り付きは62,667円。売りが先行して9時10分に61,462円まで下げ、下げ幅は一時1,400円を超えました。取引時間中に6万2000円を割り込むのは約3カ月ぶりです。

ところが、そこから相場は粘りました。前日に大きく売られたAI関連株に買い戻しが入り、終値は日中安値から1,231円戻した62,693円。下げ幅は214円まで縮みました。前日22日は「安値引け」で売りが最後まで止まらなかったのに対し、23日は安値で買う投資家がはっきり現れた点が違います。

日中に1,445円下げて、そのうち約85%(1,231円)を取り戻した。終値だけ見ると「小幅安」ですが、6万2000円割れで押し目買いが入ったことは、売り一色ではない相場であることを示しています。底打ちと断定するには、来週この安値を割らずに推移できるかの確認が必要です。

10月6日の終値70,683円から約11.3%下落

日経平均は10月6日に終値で70,683円と、3カ月ぶりに7万円台を回復していました。そこから2週半で7,990円(11.3%)下げたことになります。6月22日の年初来高値72,831円から見ると13.9%安で、一般に「調整」と呼ばれる10%を超えています。

日付日経平均(終値)できごと
10/670,683.98円3カ月ぶりに7万円台を回復
10/1367,777.52円1,253円安。中国CXMTのメモリー技術と米半導体株安。値上がり銘柄は7割超
10/2262,907.84円1,713円安の安値引け。米ラムリサーチの決算をきっかけに半導体株が売られる
10/2362,693.16円214円安。一時61,462円まで下げたあと下げ渋る

週間騰落率(−4.02%、−2,631円)は、前週末の終値と23日の終値から計算した暫定値です。

日経平均とTOPIX、どちらの下落が大きいのか

この2週間の下げは、アドバンテスト・東京エレクトロン・ソフトバンクグループといった値がさ株が主導してきました。22日は日経平均が2.65%安だったのに、TOPIXは1.14%安にとどまっています(詳しくは1,713円安の記事)。

ただ、23日は様子が違いました。日経平均の−0.34%に対し、TOPIXは−0.79%(3,965.81、31.69ポイント安)と、TOPIXのほうが大きく下げています。東証プライムの値下がりは948銘柄、値上がりは551銘柄。値がさのAI関連株が買い戻される一方で、売りが市場全体に広がった1日でした。日経平均をTOPIXで割ったNT倍率は、22日の15.74倍から15.81倍に上がっています。

「値がさ株だけの下げ」なら、指数の見た目ほど相場全体は傷んでいません。しかし23日のようにTOPIXが日経平均より大きく下げる日が続くなら、売りは一部の銘柄から市場全体に移りつつあると読むべきです。来週はNT倍率の向きにも注目します。

2日経平均6万円割れまであと4.3%

6万2,000円・6万1,000円・6万円の注目水準

23日の終値(62,693円)から見た、目安になる価格帯です。

価格帯意味終値からの距離
70,683円10/6の終値(直近の戻り高値)+7,990円(+12.7%)
65,000円強気シナリオの下限。週初の水準に近い+2,307円(+3.7%)
62,726円9/14の安値。9月からの上昇の起点。23日の終値はわずかに下回った+33円(+0.1%)
62,693円10/23の終値—
62,000円23日に取引時間中に割り込んだ節目−693円(−1.1%)
61,462円10/23の日中安値−1,231円(−2.0%)
61,000円中立シナリオの下限−1,693円(−2.7%)
60,000円心理的な節目−2,693円(−4.3%)
50,558円年初来安値(3/31)−12,135円(−19.4%)

6万円は、チャートの上で何度も跳ね返された「支持線」ではありません。キリのよい数字として投資家が意識しやすい、心理的な節目です。この記事でも「6万円で必ず止まる」とは扱いません。より実際的な分かれ目は、23日の日中安値61,462円です。押し目買いが入った水準を割り込むと、23日に買った投資家の損切りが重なりやすくなります。

25日・75日移動平均線と直近安値

移動平均線は、一定期間の終値の平均をつないだ線です。日経平均は10月上旬まで6万6000〜7万円台で推移していたため、25日線・75日線はいずれも現在値より大きく上にあります(10月13日時点の75日線は66,674円)。線より大きく下にある状態は「売られすぎ」の目安にもなりますが、線が下向きに変わると、戻りの場面でそこが売りの目標になりやすい点に注意が必要です。

直近安値で見ると、9月14日の安値62,726円を23日の終値がわずかに下回りました。9月からの上昇分をすべて打ち消した形で、次の目安は23日の日中安値(61,462円)しか残っていません。

急落時の信用買い残と裁定取引の影響

下げが加速するときに効いてくるのが、信用取引の買い残です。借りたお金で株を買った投資家は、株価が下がって担保が足りなくなると、追加の保証金(追証)を入れるか、株を売るしかありません。半導体株のように個人の信用買いが多い銘柄ほど、この「投げ売り」が下げを大きくします。信用取引残高はJPXが毎週公表しているので、来週の数字で買い残が減っていれば、整理が進んだと読めます。

もう1つが裁定取引です。日経平均先物が売られて現物より安くなると、現物株を売って先物を買い戻す取引が出て、指数に採用された銘柄にまとめて売りが出ます。日経平均の値がさ株は、この仕組みでも振れが大きくなります。どちらも「企業の価値」とは関係なく株価を動かす要因で、下げの速さを決めるのは需給、下げの深さを決めるのは業績と分けて考えると整理しやすくなります。

3FOMCと日銀会合が日本株を動かす理由

来週は、日本時間29日(木)未明にFOMC(米連邦公開市場委員会)の結果、30日(金)に日銀の金融政策決定会合の結果が出ます。日米の金融政策が2日続けて決まる週です。

日付(日本時間)イベント注目ポイント
10/26(月)週明けの東京市場6万2,000円を維持できるか。23日の日中安値61,462円を割らないか
10/27(火)信越化学 決算シリコンウエハーなど半導体材料の需要
10/28(水)アドバンテスト 決算(15:30予定)AI半導体向けテスターの需要と通期見通し
10/29(木)未明FOMC結果・FRB議長会見据え置きか利上げか。米金利・NASDAQ・ドル円
10/29〜30(予定)米7〜9月期GDP速報・PCE関連指標インフレと追加利上げ観測
10/30(金)日銀 金融政策決定会合・展望レポート追加利上げの有無、物価見通し、円相場
10/30(金)キオクシアHD 決算NAND価格と収益性
10月末前後東京エレクトロン 決算半導体製造装置の受注と通期見通し(日程は同社IRで確認)

日程は日銀の公表予定、FRBの公式日程、各社のIR情報、証券各社の決算カレンダーをもとにしています。米国指標の公表日や決算の発表時刻は変わることがあります。

米国の政策金利とハイテク株のバリュエーション

FRBは9月に政策金利を0.25%引き上げ、3.75〜4.00%にしています。9月の米CPIが前年比3.7%と予想を上回ったことで、10月の追加利上げの観測が一時強まりました(米CPI3.7%の記事)。

金利が上がると、AI関連のような「将来の利益に期待して買われている株」ほど不利になります。将来の利益を今の価値に直すときの割引率が上がり、同じ利益見通しでも理論上の株価が下がるからです。FOMCが利上げに踏み切る、あるいは12月の利上げを強く示唆すれば、NASDAQとフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が売られ、翌日の東京で値がさの半導体株に波及する、という経路が考えられます。

日銀追加利上げと円高リスク

日銀は9月に政策金利を1.25%程度に引き上げました。10月会合では見送りの見方が多く、本命は12月とされています。それでも30日に利上げや、次の利上げを強く示す発言があれば、日米の金利差が縮む方向になり、円高が進みやすくなります。円高は、海外の売上が大きい輸出企業の円換算の利益を減らします。

10月の組み合わせ円相場の方向日本株への主な経路
FRB見送り・日銀見送り大きく動きにくい決算と12月の利上げ観測が材料。半導体決算の比重が大きくなる
FRB見送り・日銀利上げ円高方向銀行株に追い風、輸出株には重し
FRB利上げ・日銀見送り円安方向輸出株には追い風だが、米ハイテク株安が半導体株に波及
FRB利上げ・日銀利上げ方向感が出にくい世界的な金利上昇で成長株に逆風

どの組み合わせにも、日本株にとっての追い風と逆風が混ざっています。本当に警戒すべきなのは、「米国のタカ派(利上げに前向き)姿勢によるハイテク株安」と「日銀のタカ派姿勢による円高」が同時に来るケースです。これが弱気シナリオの前提になります。

米金利低下でも日本株が下がるケース

「金利が下がれば株は上がる」とは限りません。金利の低下には2種類あります。1つはインフレが落ち着いて利上げの必要がなくなる「良い金利低下」。もう1つは、景気の悪化や信用不安で、投資家が株を売って安全な国債に逃げる「悪い金利低下」です。

後者の場合、米金利が下がると同時に、円も「安全資産」として買われて円高になりやすく、日本株には二重の逆風になります。今回のAI相場では、GPUを借金で買う企業の社債利回りが上がっているなど、AI投資の資金繰りへの警戒がくすぶっています(半導体の好決算とAI企業の信用不安の記事)。FOMC後に米金利が下がっても、同時に株安・円高が進むなら、それは安心材料ではないと読むべきです。

4半導体決算は救世主になるのか?

日経平均の値がさ上位には半導体関連が並ぶため、来週の国内半導体決算は指数そのものを動かします。ただし、好決算でも株価が上がるとは限りません。22日の米ラムリサーチは、過去最高の売上で市場予想も上回ったのに、見通しの上積みが小さいとして時間外で売られました。期待が高い局面では「予想を少し上回る」程度では買われにくい点を前提に読みます。

決算発表前の数字は、「会社が出している見通し」と「アナリストの平均予想(コンセンサス)」を分けて見る必要があります。株価が反応するのは主に後者とのずれです。発表後に実績との差を追記します。

アドバンテストの受注・業績見通し

アドバンテストは、完成した半導体が正しく動くかを調べるテスター(検査装置)の世界大手です。AI向けの高性能な半導体ほど検査に時間がかかるため、AI投資の恩恵を直接受けてきました。28日の決算では、通期見通しを引き上げるかどうかと、来期に向けた受注の勢いが焦点です。8月には上方修正したのに売られ、日経平均を277円押し下げたこともあります(アドバンテストの上方修正はなぜ売られたのか)。日経平均への影響が最も大きい銘柄の1つなので、29日の東京市場の方向を最初に決める材料になります。

東京エレクトロンの設備投資需要

東京エレクトロンは、半導体を作るための製造装置のメーカーです。顧客である半導体メーカーが工場にどれだけ投資するかで業績が決まります。TSMCは2026年の設備投資を600億〜640億ドルとしており、先端品の投資は堅調です(TSMC決算の記事)。一方で、中国向けの比率や、メモリー向け投資の回復の速さには不透明さが残ります。第2四半期の決算で開示する予定の通期見通しの水準がポイントです。

キオクシアのNAND価格と収益性

キオクシアは、データを保存するNAND型フラッシュメモリーのメーカーです。メモリーは値動きの大きい「市況品」で、価格が上がる局面では利益が急増し、下がる局面では急減します。AIのデータセンター向けに大容量の記憶装置の需要が増えている一方、中国のメモリーメーカーの追い上げへの警戒もあります(CXMTショックの記事)。30日の決算では、NAND価格の見通しと利益率が続くかどうかを確認します。

NVIDIA・TSMC・SKハイニックスとの関連性

日本の半導体関連株は、海外の大手の動きと強く連動します。AI向け半導体の設計はNVIDIA、製造はTSMC、AI向けメモリー(HBM)はSKハイニックスが中心で、アドバンテストはその検査、東京エレクトロンは製造装置、キオクシアは記憶装置という形で同じ流れにつながっています。そのため、米国のSOX指数が下げれば、国内企業の決算内容と関係なく売られる場面があります。国内決算が良くても、米ハイテク株が崩れれば上値は抑えられるという前提で見ておくのが現実的です。

5来週の日経平均、3つのシナリオを試算

以下の価格帯は予測モデルの結果ではなく、記事用に設定した条件付きのシナリオです。根拠のある確率は付けられないため、付けていません。それぞれに「このシナリオが外れたとわかる条件」も書いておきます。

日経平均:来週の3シナリオ(想定レンジ)起点は10月23日終値 62,693.16円。確率は付けていない5.8万6万6.2万6.4万6.6万6.8万7万強気・反発+3.7%〜+6.9%65,000〜67,000円中立・もみ合い−2.7%〜+3.7%61,000〜65,000円弱気・6万円割れ−7.5%〜−4.3%58,000〜60,000円未満10/6終値 70,684円6万円(−4.3%)10/23終値 62,693円価格帯は条件付きの検討ケースで、予測や確率分布ではない(筆者作成)
日経平均:来週の3シナリオ起点:10/23終値 62,693円5.8万6万6.2万6.4万6.6万6.8万7万強気6.5〜6.7万+3.7%〜+6.9%中立6.1〜6.5万−2.7%〜+3.7%弱気5.8〜6万−7.5%〜−4.3%終値 62,6936万円 −4.3%条件付きの検討ケース。予測・確率ではない
強気・中立・弱気は網羅的な確率分布ではなく、検討用の代表ケース。中立の下限(61,000円)は10/23の日中安値(61,462円)のすぐ下に置いた。筆者作成。
シナリオ発生条件日経平均の目線否定される条件
強気・反発FOMCが市場の安心する判断(据え置き・12月利上げの示唆も弱め)。日銀の姿勢が想定より穏やか。アドバンテストなどの決算・見通しが市場予想を上回る。NASDAQ・SOX指数が反発6万5,000〜6万7,000円
(+3.7〜+6.9%)
決算後に半導体株が上がらない。6万3,000円台を回復できない
中立・もみ合い日米の金融政策がおおむね市場予想どおり。半導体決算に強弱が混在。AI投資への警戒は残る6万1,000〜6万5,000円
(−2.7〜+3.7%)
終値で61,000円を割る(弱気へ)か、65,000円を超える(強気へ)
弱気・6万円割れFOMCが想定よりタカ派。日銀が追加利上げに積極的で円高が急進行。半導体企業の見通しが悪化し、AI関連株の売りが再加速5万8,000〜6万円未満
(−7.5〜−4.3%)
23日の日中安値61,462円を割らずに週を終える

強気・6万5,000〜6万7,000円

論点は、AI関連株の売りが一巡したかどうかです。23日に安値から1,231円戻したことは、その兆しとも読めます。ただ、6万5,000円は週初の水準で、ここまで戻すには金融政策と決算の両方で「安心材料」がそろう必要があります。どちらか片方だけでは、戻り売りに押されやすいと見ています。

中立・6万1,000〜6万5,000円

筆者が中心に見ているのはこのシナリオです。日米の金融政策は、10月は据え置きの見方が多く、結果が予想どおりなら大きな材料にはなりません。半導体決算は銘柄ごとに評価が分かれやすく、6万2,000円を回復して定着できるか、6万1,000円付近で下げ止まるかの綱引きになりそうです。

弱気・5万8,000〜6万円未満

論点は、6万円割れが「一時的な行き過ぎ」なのか、「利益予想の引き下げを伴う調整」なのかです。前者なら、需給の整理が終われば戻りやすい。後者なら、企業の利益見通しそのものが下がるので、株価の水準も切り下がります。見分けるには、半導体決算で通期見通しが引き下げられたかどうかを確認するのが近道です。

価格帯とシナリオは分析のための目安で、将来の株価を予測・保証するものではありません。前提が変われば結果も変わります。投資の判断はご自身で行ってください。

6長期投資家はどう行動すべきか?

6万円割れで一括購入すべきではない理由

「6万円を割ったら買い」と決めておく方法は分かりやすい反面、6万円が底である根拠はどこにもありません。弱気シナリオのように利益見通しの引き下げを伴う下げなら、6万円を割ったあともしばらく下げが続く可能性があります。手元の資金を1回でまとめて投じると、その後の下げに対応できなくなります。

NISA積立投資と個別株投資の判断の違い

NISAのつみたて投資枠などで毎月決まった額を積み立てている場合は、相場の上下で止める必要は基本的にありません。積立は、株価が安いときに多くの口数を買う仕組みで、下げ相場はむしろその効果が出る局面です(NISAの仕組みの記事)。

一方、半導体などの個別株は事情が違います。指数と違って、1社の業績見通しの悪化がそのまま株価に出ます。「下がったから買う」ではなく、「決算を見て、その会社の価値に対して安いか」で判断すべきです。

決算・金融政策確認後の段階的な買い付け

買い増しを考えるなら、来週のように材料が集中する週は、結果を確認してから、数回に分けて買うのが現実的です。たとえば「FOMCと日銀会合の後に1回目、半導体決算の内容を確かめて2回目」といった形です。底を当てることはできません。判断の軸にすべきなのは、投資期間(何年持つか)・現金の余力(さらに下がっても生活に困らないか)・企業の価値(業績見通しに対して割安か)の3つです。

7この相場に向き合うための証券会社と関連記事

相場が大きく動く週ほど、積立の設定を続けるか、個別株を分けて買うかを落ち着いて選べる環境が大切です。日本株の個別銘柄や指数に連動する投資信託は、主要なネット証券で手数料をかけずに売買できます。

証券会社国内株の売買手数料(ネット取引)ひとこと
SBI証券0円(電子交付などの条件あり)単元未満株(S株)で少額から分けて買える。NISAの品ぞろえも広い
楽天証券0円(ゼロコース)楽天ポイントが貯まる・使える。積立をクレジットカードで設定できる
松井証券1日の約定代金50万円まで0円少額の売買が多い人向け。サポート窓口が手厚い
マネックス証券条件は公式サイトで確認銘柄分析ツール「銘柄スカウター」で業績の推移を確かめやすい

手数料はいずれも税込・ネット取引。各社の公表情報をもとにしていますが、条件やキャンペーンは頻繁に変わるため、口座開設前に各社の公式サイトで最新情報を確認してください。本記事に広告リンクは含みません。

日銀・FRBの見通しはシリーズ「中央銀行ウォッチ」、AI相場の資金の流れはシリーズ「AI熱狂の光と影」で継続して取り上げています。

8結論:6万円割れより重要な3つの指標

6万円は分かりやすい節目ですが、それ自体が相場の方向を決めるわけではありません。来週見るべきなのは、次の3つが同時に悪化しているかどうかです。

指標悪化のサイン確認のタイミング
米金利FOMC後に米10年債利回りが上昇し、NASDAQ・SOX指数が下落(タカ派による金利上昇)。または株安と同時の急低下(信用不安)29日未明〜29日の米国市場
ドル円日銀会合をきっかけに円高が急進行30日の日銀発表・総裁会見後
半導体の業績見通しアドバンテスト・東京エレクトロン・キオクシアの通期見通しが据え置き〜引き下げ28日〜30日の決算発表後

1つだけの悪化なら、中立シナリオの範囲で吸収できる可能性が高いと見ています。3つがそろって悪化したときが、6万円割れが現実味を帯びるときです。

  • ▸日経平均は10/23に62,693円。6万円まではあと2,693円(4.3%)。10/6の70,683円からは11.3%下げた。
  • ▸23日は一時61,462円まで下げたが、終値までに1,231円戻した。押し目買いの存在は確認できたが、底打ちの判断は来週この安値を守れるか次第。
  • ▸23日はTOPIX(−0.79%)が日経平均(−0.34%)より大きく下げた。値がさ株中心の下げから、市場全体への広がりに変わるかに注意。
  • ▸来週は28日アドバンテスト決算、29日未明FOMC、30日日銀会合とキオクシア決算。強気6.5万〜6.7万円/中立6.1万〜6.5万円/弱気5.8万〜6万円未満の3シナリオで、筆者は中立を中心に見る。
  • ▸長期投資家は、積立は続け、個別株は決算と金融政策の結果を確かめてから分けて買う。6万円という数字より、米金利・ドル円・半導体の業績見通しの3つを見る。

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出典と注意

日経平均プロフィル(日次サマリー)、共同通信(東証終値)、財経新聞(日経平均大引け)、日本経済新聞・QUICK Money World(東京市場の大引け)、メディアIR(東京株式市場の概況)、株探(来週の決算発表予定)、Yahoo!ファイナンス(キオクシアHDの決算発表予定日)、アドバンテストのIR情報(決算発表予定)、日本銀行(金融政策決定会合の日程)、FRB(FOMCの日程)の各情報。過去の値動き・FRBと日銀の政策金利・TSMCの設備投資計画は当サイトの過去記事によります。6万円までの距離、各価格帯までの距離、10/6からの下落率、日中安値からの戻り幅、NT倍率は筆者が計算したものです。週間騰落は暫定値で、日経平均の公式データで確認してください。シナリオと価格帯は分析のための目安で、将来の株価を予測・保証するものではありません。記載内容は2026年10月23日の大引け時点の情報に基づきます。特定の銘柄の売買を勧めるものではありません。

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この記事を書いた人

睦月六弦

ITエンジニア × 長期投資家

投資歴は約10年。FXや信用取引など短期売買での失敗を経て、現在は個別株とインデックス投資を中心に、長期保有を基本とした運用を続けています。本業のITエンジニアの仕事柄、数字やデータから「なぜそうなるのか」を考えるのが好きです。

「上がる・下がる」だけでなく、なぜ動いたのか、そのニュースが企業や投資にどうつながるのかを、決算・金利・為替などの数字や一次情報をもとに読み解いています。

本記事は情報提供を目的としたもので、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。